「家を建てるなら、できるだけ広いほうがいい」と考えるのは自然なことですが、今の家づくりにおいて、広さは予算と密接に関わっています。国土交通省が公表している「不動産取引価格情報」のうち、富山県内の約1,200件(2023年〜2024年度)を分析してみると、現代の家づくりの一つの傾向が見えてきました。
1. 「100㎡(約30坪)」という選択肢が選ばれている背景
公的な取引データを詳しく見ていくと、延床面積100㎡(約30坪)前後の物件が非常に多く取引されている傾向にあるようです。以前の富山では「35坪以上」が一般的と言われていましたが、最近では「あえて広さを抑え、その分を断熱性能の向上や好みのデザインに充てる」という選択をされる方も増えているのかもしれません。面積を抑えることは、将来のメンテナンス費や光熱費を整えることにも繋がると考えられています。
2. 「坪単価」の数字だけで判断しないために
広告などでよく目にする「坪単価」ですが、これだけで安さを判断するのは少し注意が必要かもしれません。一般的に、建物を小さくすると坪単価は上がる傾向にあります。これは、キッチンや浴室といった設備費用が面積に関わらず一定だからです。1坪あたりの安さを追うよりも、データに記された「最終的な取引総額」を参考に、自分たちの予算内で何が実現できるかを考える視点が、納得感に繋がるかもしれません。
【データについて】
本記事の分析には、国土交通省「不動産取引価格情報(2023年〜2024年度)」のオープンデータを活用しています。特定の住宅会社の個別見積もりを評価するものではなく、統計的なマーケットトレンドに基づいた情報提供を目的としています。